追突事故の過失判断の難しさ | 週末安全運転ワンポイントアドバイス

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「多重衝突事故編」

追突事故の過失判断の難しさ 2009/12/13

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 週末安全運転ワンポイントアドバイス
 
 「多重衝突事故編」 Vol.7-3 2009/12/13 
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~ 追突事故の過失判断の難しさ ~

昨日は、玉突き事故の場面で、あなたの車が追突され、
更に追突をしてきた後続車の運転手から

「前の車が急ブレーキを掛けたから止まりきれずに追突してしまった」

という理不尽な言いがかりをつけられたところで話が終わりました。

もちろん、ここでは後続車の運転手が主張するような急ブレーキは
無かったとして話を進めます。

一般道における玉突き事故の過失は、基本は100:0であり、
追突した者が100%の過失を負います。

ところが、あなたが後続車に対し理由のない急ブレーキを掛け、
その結果として事故が起れば道交法24条違反となり、
過失割合の基本が70:30に変わって、
あなたに30%の過失が科されます。

つまり、後続車の運転手が言いがかりをつけてきたのはこの30%の過失を
取ろうとするからなのです。

30%の過失は大きいですから、「ダメでもともと!」という勢いでゴネてくる
事例がよくあります。

この争いが裁判に至るケースは珍しくありません。

そして、この裁判で問題となるのは、どんなに取るに足らない主張であっても、
相手から主張されてしまえば、あなたが「その通りではなかった」という
証明をしなければならないのです!

「えー!!」

ぶつけられた上に、無過失の証明までしなければならないなんて、
そんなのひど過ぎると思いませんか!?

でも、これが現実なのです。

しかも、追突事故では前の車両との関わりも過失に関係してきます。

そして、路面の痕跡や車両の変形だけでは過失を算定しきれない事故が
数多く存在します。

これが追突事故の難しいところです。

ではどうしたら良いのでしょうか?

それは“ドライブレコーダーをつけること”です。

このように、証拠が残りにくく、言いがかりを付け易いケースでは、
ドライブレコーダーの記録映像がとても役に立つのです。

しかしここで、ドライブレコーダーの映像を見たことのある皆さんは、

「前しか記録していないドライブレコーダーでは証拠にならないでしょう?」

と危惧される方もいらっしゃるのではありませんか?

前方映像だけを記録していいるドライブレコーダーでも
上記の事例において十分に無過失の証明が出来るのです。

前方の車両との車間距離、速度が映像で残っていれば後続車に対して
“理由のない急ブレーキ”などは掛けていないと簡単に主張できるのです。

映像により100:0になったケースは多数存在します。

論より証拠、百聞は一見に如かずですので、実際の映像をご覧下さい。

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納得頂けましたか?

追突事故は大なり小なり日常茶飯事的に起こるものです。

物損事故ならまだしも、むち打ち症等の怪我を伴う事故になれば
尚のこと大変です。

映像があれば簡単に解決できるものが、
もしも映像が無ければ、膨大な費用と時間をかけたとしても、
それでも証明できるかどうかは保証の限りではありません。

今年の帰省は渋滞が予想されます。

皆さんが事例のようなケースに巻き込まれる可能性は決して0ではないのです。

普段から余裕を持った安全運転を心がけて下さい。

そして、故郷で皆さんの笑顔を待っている人たちに安心をお届け下さい。

 

                        Vol.7-3 end

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