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「車の機能シリーズ5 タイヤ編」

タイヤは命の番人! 2010/05/15

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 週末安全運転ワンポイントアドバイス
 
 「車の機能編シリーズ5 タイヤ編」
                      Vol.25-2 2010/5/15
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~ タイヤは命の番人! ~

タイヤと言えば、最近はエコタイヤのCMをよく見かけませんか?

ここで質問です。

「タイヤのエコって何をセーブするのですか?」

こんな質問をするとみなさんは一瞬考えて、

「タイヤが磨耗しないこと?」

という答えをする方がいます。

確かにこれも資源の面から言えばエコです。

正解は“燃費の良いタイヤ”を総称して“エコタイヤ”と呼んでいます。

 ガソリンの値段がジリジリ上がってきている現状ではとても大切な要素です。

ここまでは感覚的に理解しやすいと思うのですが、
「何故、燃費が良くなるのですか?」と尋ねるとなかなか答えが返って来ません。

答えは、

「転がり抵抗が小さくなると、その分走行距離が伸びるため」

です。

“転がり抵抗”とは路面とタイヤの間に生じる摩擦など、
進行方向と逆向きに生じる抵抗力です。

冒頭のCMのことですが、坂道から2台のミニカーを同時に転がして、
その停止位置に差が出るというCMをご覧になった方も多いのではないでしょうか。

これはイメージですが、転がり抵抗の差が停止位置の差として現れたものです。

各タイヤメーカーのデータを見てみるとおおよそ20%から30%程度の転がり抵抗の
軽減が図られている様です。

また、転がり抵抗が小さくなると、静粛性も高まるという利点があります。

但し、このタイヤから発生するロードノイズもやはり、
速度と共に大きくなっていきます。

つまり、燃費だけではなく静粛性の面からも必要以上に速度を上げないと
言うことが大切です。

 速度と騒音の関係
図2:速度と騒音の関係

 

ところでみなさん、タイヤに関して気をつけていることはありますか?

やはりタイヤの“磨耗度”と“空気圧”ではありませんか?

みなさんは、タイヤに“スリップサイン”と言うタイヤの摩耗度を教えてくれる印が

あるのをご存知ですか?

タイヤは溝の磨耗が80%を越えると急激に制動性能が悪くなります。

溝の摩耗が80%というのは、一般的に残りの溝の深さが2mm以下程度のことを
指しています。

高速道路を走行する速度を80Km/hとした場合、磨耗度80%から急激に制動距離が
伸びていきます。

図3:タイヤの摩耗と制動距離の関係
図3:タイヤの磨耗と制動距離の関係

もしもこの条件に雨が加わったとしたら、考えただけでもぞっとします。

以前、お話したABSとて、タイヤの基本性能が命ですので例外ではありません。

そのため、タイヤメーカーは残存の溝の深さが1.6mm時点で
目に見える印として、スリップサインが現れるようにしているのです。

参考映像:スリップ

 このサインが現れたら交換次期が来ていますので、
もう少しと思わず早めの交換をお勧めします。

 ※溝の中の四角い部分が溝と同じ高さになったら交換時期です。


スリップサイン
図4:スリップサイン

 

次に、“空気圧”についてお話します。

タイヤは“適正空気圧”が設定されており、適正空気圧にすることで、
タイヤのたわみが小さくなり、路面との接地面積が適正となって、
転がり抵抗が小さくなります。

しかし、走行するに従って空気圧は徐々に下がっていきます。

この空気圧の減少を放っておくと、タイヤのたわみが大きくなって
転がり抵抗が大きくなるばかりではなく、タイヤのサイドウォール部を
痛めてしまったりして、タイヤそのものの寿命すら短くしてしまう危険があります。

ここで、今日のワンポイントアドバイスです。

“安全運転を心がける方は、タイヤの状態と空気圧は
スタンド任せにせず、常に自分で気をつけましょう!”

明日は、同じくタイヤに関する現象についてお伝えします。

 

                        Vol.25-2 end

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