「身近に潜む危険シリーズ2 高速道路上での自損事故編」
車が突然制御不能になる訳とは 2010/01/23
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週末安全運転ワンポイントアドバイス
「身近に潜む危険シリーズ2 高速道路上での自損事故編」
Vol.10-2 2010/1/23
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~ 車が突然制御不能になる訳とは ~
昨日は、「首都高速のような道路上で雨の日に
突然コントロールを失うことがある」というお話をしました。
みなさんが、雨の中で突然、車が勝手な方向に動き出したらどうしますか?
考えただけでも冷や汗が出てきますね!
この類の自損事故は、ドライブレコーダーが登場する前に、
タクシー会社でよく起きていました。
100台規模の会社で、年に7~8回繰り返し発生していました。
運転手に聞いても、ブレーキは掛けておらず、
突然向きが変わったと判で押したような答えばかりが返ってきました。
当初、スピードの出しすぎを疑っていましたがタコグラフで見る限り
顕著なスピードの出しすぎは無かったのです。
ドライブレコーダーが登場するまでは、さっぱり原因が分からず
お手上げ状態でした。
事故も側壁に当たるだけならまだしも、自損の範囲を超え、
他の車両を巻き込む多重事故に至るケースもありました。
何とかしなければと思いながらも時は過ぎ、頭を悩ませていた時、
タクシー業界にドライブレコーダーが登場したのです。
そしてついに、その事故原因を捕らえる瞬間がやって来ました。
事故映像を、丹念に調べていくと、事故が発生する直前に意外なものが
目に飛び込んできたのです。
それは道路の継ぎ目部分でした。
橋脚部分の接合部分にある鉄製のギザギザ状のプレートです。
その後も同じような事故映像を確認しましたがどの事故も同じように
継ぎ目が存在したのです。
もうひとつ分かったことは事故が起きる直前にカーブで車線変更を
行っていることです。
そして、その事故原因は、継ぎ目のプレート板がスリップを誘発する
というものでした。
もちろん、継ぎ目の上を全ての車両が通過している訳ですから、
スリップが発生する・しないは車両側の条件に因ります。
具体的には、タイヤの磨耗状態、駆動輪の違い、
速度(減速中・等速度・加速中)、操舵の状況によって異なります。
この続きは明日、お送りします。
Vol.10-2 end
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