「ドライブレコーダーから学ぶ交通安全その4 ”キープレフトと左折”」
大雨 2010/07/30
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週末安全運転ワンポイントアドバイス
「ドライブレコーダーから学ぶ交通安全その4“キープレフトと左折”」
Vol.35-1 2010/7/30
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~ 大雨 ~
九州地方では、梅雨末期の大雨で甚大な被害が発生しました。
被災地域の皆様には一日でも早い復興を心より願っております。
ニュース等で道路が川のように冠水する映像をご覧になった方も多いと思います。
このメルマガでも気候変動につきましては何度となくお伝えして参りましたが、
大雨は梅雨が明けたから安心という訳ではありません。
ゲリラ豪雨がいつ何処で発生するかもしれません。
そしてこのゲリラ豪雨は思いもつかない被害をもたらします。
今週の冒頭は、大雨の時に何が起こるかについてお伝えします。
滝のような大雨が降る中を走行している状況を想像して下さい。
大きな水たまりができ始め、ガード下では冠水が始まっているようです。
線路下を通過するガードのような場所が危険であると言うことは
誰でも理解できます。
しかし、大雨の降り始めではまだ水の溜まり具合が少ないから
通過できると判断し進入します。
ところが線路の真下付近で突然、車の走行感がなくなり進むことが
できなくなります。
何が起こったか理解できずパニックに陥ります。
一般的には普通乗用車の重量が1,400~1,500kgとすれば、
1トンを超える鉄の塊 が水に浮くとは考えにくいものです。
ところが実際には、意外と車は水に浮くのです。
例えば、岸壁から車が海に落ちた場合、5分程度は水に浮いていて
その後、徐々に室内に浸水が始まり沈んでいきます。
車はタイヤと路面のごく僅かな接地面積で走行しています。
極論ですが、路面から1mmでもタイヤが浮いてしまえば、
走行することはできなくなってしまうのです。
こうなってしまったら、車の中からはどうする術もありません。
外から車を押してもらい、駆動輪が地面に設置するところまで
移動するしかないのです。
更にこの状況に至ると、次の問題として
マフラーから雨水が流入する可能性があります。
エンジンを切ってしまえば確実にマフラーを通じて水が流入します。
ここまでは物的被害で済みますが、最悪の場合、車が完全に沈んでしまうことも
あるから恐ろしいのです。
水が本格的に流入し始めると、ものの10~15分で
屋根の高さまで水位が上がってしまいます。
窓の位置まで水位が上がってしまえば女性の力では水圧によって
ドアを開けることができなくなります。
このような時は、車内で待機せず、早めに避難することが大切です。
また、大雨は意外なところにも被害を与えます。
以前私が扱った事例を紹介します。
平地にある住宅街で時間当たり60mmの大雨が降りました。
住宅に床下浸水の被害が数件出る程度でしたが、
問題はマンションの地下駐車場です。
8台の車が天井まで浸水してしまいました。
地下駐車場のピットにはモーターによる排水設備があったにもかかわらず、
排水が追いつかず、ものの15分で完全に浸水したそうです。
この駐車場の車は、8台、全て廃車となりました。
本日はいつ何処で遭遇するかも知れない大雨についてお伝えしました。
何かの時にお役に立てば幸いです。
今週は、ドライブレコーダーから学ぶ交通安全の第4話として、
“キープレフトと左折”についてお伝えします。
それでは明日をお楽しみに!
Vol.35-1 end
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