「ドライブレコーダーから学ぶ交通安全その9 “総集編”」
運転の上手い人? 2010/09/25
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週末安全運転ワンポイントアドバイス
「ドライブレコーダーから学ぶ交通安全その9 “総集編”」
Vol.40-2 2010/9/25
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~ 運転の上手い人? ~
8週に渡って、「ドライブレコーダーから学ぶ交通安全」という
タイトルでお伝えして参りました。
今週はこのシリーズのまとめをお伝えしたいと思います。
以前、交通安全とドライブレコーダーに関する特集を扱うテレビ番組に
出演していた時、レポーターの方から次のような質問を受けたことがあります。
“運転の上手いドライバーとはどんな人ですか?”
この質問は、意外と答えづらいものです。
ここで言う、“運転の上手い”とは何を指すかによって
答えが変わってくるからです。
車両の操作技術を指すのならば、
プロのレーサーを指すと思います。
道交法をきちっと守っている人が上手いと言うならば、
教習所のインストラクターが良い例かもしれません。
私がこの質問を受けた時に、
「事故を起こさない、事故に遭わない人が運転の上手い人でしょう」
と答えました。
運転者が事故の当事者となる事故の確率を見てみると…
全国の免許保有者数は約8,000万人で、自動車を第1当事者とする
人身事故は年間約73.5万件発生しています。(注1)
そのため、免許保有者が人身事故を起こす確率は1年間で約0.92%となります。(注2)
(注1)警察庁資料(平成19年実績)
(注2)735,000件/80,000,000台
つまり、約100人に1人の割合で人身事故が発生します。
この数値だけで比較すると、
なーんだ、事故の発生する確立は低いじゃないかと思いませんか?
確かに単年度だけで見ればそう感じるかもしれません。
ところが、この確率を30年というスパンで見てみると事故発生確率は約25%、
50年というスパンでは37%という驚くべき数値となります。(注3)
実に10に4人弱は人身事故に遭うということです。
(注3)
1-(1-73.5万件/8,000万人)30 =0.25
1-(1-73.5万件/8,000万人)50 =0.37
しかも、この事故発生確率は全免許保有者数から求めたものである為、
当然ペーパードライバーも含まれています。
つまり、運転をしないペーパードライバーを除いた発生確率は
さらに高いと言う事です!
ここで話を元に戻しますが、運転の上手い人=事故を起こさない、
事故に遭わない運転をする人と初心者ドライバーの運転とはとは何処が
違うのでしょうか?
答えは“経験の差”だと思います。
ベテランドライバーと言われる人たちが最初から運転が
上手かった訳ではありません。
長い間運転しているうちに色々な危険と遭遇し、
自然と危険を察知し回避する術を身につけていきます。
初心者ドライバーは運転経験が少ないことと、
運転に余裕が無いため、危険な事例を見落としてしまうことが多いのです。
しかし、初心者ドライバーでもドライブレコーダーの映像を
見ることによってベテランドライバーと同じ経験を積むことが可能です。
このメルマガでも、多種多様な事例を掲載しましたのは、
この中から一つでも多く、危険に関する情報を体験して頂ければとの
思いからメルマガをお送りしています。
本日のワンポイントアドバイスです。
“ドライブレコーダーの映像を見ることは危険予知と回避力を高める”
バックナンバーに今までの映像が収録されていますので
お時間があれば繰り返しご覧になってください。
明日は、メルマガの読者から投稿映像が届きましたのでお伝えします!
それでは明日をお楽しみに!
Vol.40-2 end
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