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「ドライブレコーダーの心得」

ドライブレコーダーが得意とする分野 2010/10/09

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 週末安全運転ワンポイントアドバイス
 
 「ドライブレコーダーの心得」
                      Vol.42-2 2010/10/9
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~ ドライブレコーダーが得意とする分野 ~

先週はドライブレコーダーによって記録される“ヒヤリハット”と
その活用方法についてお伝えしました。

今週は、ドライブレコーダーの本分である“事故の記録”についてお伝えします。

ドライブレコーダーは、個人ユーザー向けと業務ユーザー向けに大きく分類されます。

個人ユーザー向けのドライブレコーダーは、その多くが映像と音声を記録するタイプです。

映像は、フロントウインド越しに前方を左右90度から140度位の範囲を撮影しています。

つまり、情報として前方映像が記録されています。

そうすると、左右や後方からの衝突はどうなるのでしょうか?

答えは…

ちょっと話がそれますので、別の機会に補足します。

さて、ドライブレコーダーが事故原因の特定に威力を発揮する事故としては
以下のようなものが挙げられます。

・信号が関与した事故
 例:双方の青青主張など

・出会い頭事故
 例:一時停止が有る側の停止・不停止など

・正面衝突事故
 例:センターオーバー、センターラインが無い場合の過失、雪道での事故など

・多重衝突事故
 例:玉突き事故、順次衝突事故など

いずれの事故も、ドライブレコーダーが有れば過失の有無について判断が可能です。

もしドライブレコーダーが無ければいずれも裁判にまで至るケースが想定されます。

特に、信号が関与した事故については双方青青主張の場合、
裁判を行っても決着がつかないというケースが多々あります。

この場合、信号についてはどういう形で過失判断されると思いますか?

結論から言うと、信号は五分五分結着となり、信号の過失は考慮しません。

例えば、「右直事故」や「出合頭事故」などの“事故形態”だけの判断となります。

いわゆる、“グレーゾーン結着”であり、これがいかに馬鹿げたことかを
考えて下さい。

現実の交差点信号に“赤赤”はありますが、“青青”は絶対に有り得ません。

双方が青を主張した場合、一方は必ず赤信号であり信号無視をしているのです。

当人が、勘違いをしているにせよ、言い逃れるをしているにせよ、
言った者勝ちのようなことが起こることは絶対にあってはならないのです。

信号無視は別としても、実は信号の色で過失割合の判例は細かく細分されているのです。

参考例、右直過失割合PDF

  • (ア)直進車A・右折車Bともに青信号で進入

    (ア)
    A 20:B 80

  • (イ)直進車Aが黄信号、右折車Bが青信号で進入した後、黄信号で右折
    (イ)
    A 70:B 30
  • (ウ)直進車A・右折車Bともに黄信号で進入
    (ウ)
    A 50:B 50
  • (エ)直進車A・右折車Bともに赤信号で進入
    (エ)
    A 50:B 50
  • (オ)直進車Aが赤信号、右折車Bが青信号で進入した後、赤信号で右折
    (オ)
    A 90:B 10
  • (カ)直進車Aが赤信号、右折車Bが黄信号で進入した後、赤信号で右折
    (カ)
    A 70:B 30
  • (キ)直進車Aが赤信号で進入、右折車Bが右折青矢印信号で右折
    (キ)
    A 100:B 0
  • 参考例の右直事故での信号の色による過失割合の違いをご覧頂いた通り、
    実に細かく規定されています。

    ここで、サンプル映像をご覧ください。

    サンプル映像:右折時相手信号無視

    今回のサンプル映像は(オ)に該当します。

    しかしながら、実際の問題として交差点進入時の信号の色を
    特定し、証明することは至難の業なのです。

    このような事例に対しては、ドライブレコーダーが最も真価を発揮します。

    言い換えれば、ドライブレコーダーがあって初めて
    この「信号の色による過失割合」が生かされるのではないでしょうか?

    明日は、ドライブレコーダーの証拠能力についてお伝えします。

    それでは明日をお楽しみに!

                           Vol.42-2 end

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