雪道でのスリップ | 週末安全運転ワンポイントアドバイス

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協力-株式会社日本交通事故鑑識研究所

「雪道での事故」

雪道でのスリップ 2010/11/13

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 週末安全運転ワンポイントアドバイス
 
 「雪道での事故」
                      Vol.47-2 2010/11/13
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~ 雪道でのスリップ ~

皆さんは雪道を運転されますか?

地域によっては雪が降らないので運転することはないという方も
多いと思います。

雪道を運転されない方も、今回は豆知識としてお付き合いください。

雪道を運転された経験のある方はお分かりだと思いますが、
運転で一番大切なことは路面の状態を把握することです。

最も怖いのは路面が凍結していることです。

特に夜間走行の場合、凍結路であるかどうかの見極めが難しくなります。

一見、同じように見える雪道でも路面の状態は常に変わっていきます。

雪道用のスタッドレスタイヤが登場した当時は、
スパイクタイヤを経験した者にとってはとても頼りないものでした。

しかしながら、最近のスタッドレスタイヤの性能は
目を見張るものがあります。

それでも凍結路は細心の注意が必要です。

次の摩擦係数表をご覧ください。

摩擦係数表
摩擦係数表

凍結した滑らかな路面では、摩擦係数が0.1以下となり、
一旦滑りだしたら止まらないような状況に陥ります。

次の映像をご覧ください。

映像1 オーバーラン

右カーブを曲がり切れずに外側に横滑りを起こしている事例です。

膨らんだ先が歩道であることから、もし歩道上に人がいたらと思うと
ゾッとする事例です。

明らかにカーブに進入する速度が速いため、横滑りが発生したものです。

よく映像をご覧頂くと、気付かれた方もいらっしゃると思います。

この車両が歩道に乗り上げる以前にも同じように横滑りを起こした車両の
スリップ跡が残っています。

次の表をご覧ください。

横滑り発生速度表

この表は、速度とカーブの旋回半径から見た横滑りを起こす速度を
示したものです。

旋回半径50mの例を挙げると、
乾燥した路面(摩擦係数0.7)では67km/h以上で横滑りが発生するのに対して、
極端な凍結路(摩擦係数0.05)では僅か18km/h以上の速度で
横滑りが始まります。

例:旋回半径50m

凍結した路面では、速度を控えることが最大の防御となります。

次の映像をごらん下さい。

映像2 スピン

スタッドレスタイヤは凍結した路面をどんどん磨きあげていく性質があります。

特に夜間の交差点内は降雪がなければ通行車両によって
磨き上げられていきます。

またマンホールの蓋などがある場合も摩擦抵抗の差からスリップを
誘発しやすくなります。

スリップを起こした時に周りに車両がいなければ単独事故で終わります。

しかし、万が一、他の車両を巻き込んでしまえば取り返しのつかない事態も
想定されます。

本日のワンポイントアドバイスは、当たり前のことです。

“雪道では一にも二にも速度を控えること!”

これに尽きます。

それでは明日も引き続きワンポイントアドバイスをお楽しみに!

                       Vol.47-2 end

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